食べ物と汽車が好きな人のための書評

名作の中の食べ物、作家が好きな食べ物と旅を追って、本の森を歩こう

中落合 中太郎
(C)Chutaro.Nakaochiai
A year after tsunami by John M.Glionnaロサンゼルスタイムズによる震災1年後の日本
JUGEMテーマ:原発
JUGEMテーマ:原発事故、その後の影響
ロサンゼルスタイムズ 3月11日 John M.Glionna記者の記事を読んで。
この記述はGlionna記者の記事を読んで筆者が個人的に翻訳したものに基づいている。
くわしくはlatimes.comの原文を確認してください。

 http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-japan-quake-trust-20120311,0,5531592.story
This article is written by a private tranlation of the article by Mr.Glionna on latimes.com. To know his real report, please check the site latimes.com. latimes.comより

標題:A year after tsunami, a cloud of distrust hangs over Japan
by John M.Glionna Los Angeles Times from Tokyo

日本のメディアから聞こえてこないFUKUSHIMA と TOKYO
魚の放射能は?つめよる母親、
線量計で食品の抜き取り検査する市民
福島からの避難民に対する猜疑心

僕は原発再稼働を急げ、と社説に掲げ毎日、原発再稼働キャンペーンを張っている産経新聞を購読しているので、この記事はとても新鮮であった。

ロサンゼルスタイムズの紹介記事だとGlionna記者はニューヨークタイムズのワシントン支局からキャリアを始め、カンザスシティスターの記者などを経て現在はロサンゼルスタイムズのアジア担当記者である。おもに北京駐在だがソウルに家を買ったそうである。
 
<市民のインタビュー>
この記事は福島原発をテーマに書かれているがその舞台はおもに東京である。東京の魚屋さん、電器店、スーパーなどで市民にインタビューしている。日本の原子力政策にくわしい日米の学者の意見ものせている。

<食への不安・店員につめよる母親>
渋谷の食品店の魚売り場のベテラン店員しまださんへのインタビュー しまださんはベビーカー押したお母さんたちに囲まれて詰問されていた。いわく、魚が福島近海産でないと証明しろ、といわれている。しまださんはインタビュ-で「政府が魚の放射線量をチェックしています、といいます。でも、お母さんたちは政府を信用していない。なにも信用していない」そして福島の事故から1年たっても母親たちが食べ物に恐怖をいだいている、と話している。
 
<市民団体による魚の抜き取り調査>
市民団体が線量計で街々の魚の放射線量の抜き取り調査をしていることを伝えている。また、都内の電器店の店員にインタビューして線量計やガイガーカウンターを求める客がものすごくこれらの機械に詳しい、という店員の驚きをレポートしている。

<政府や報道機関への不信>
"Many Japanese feel they've been lied to by their government," said Mitsuhiro Fukao,
これらの都民の行動や言動が日本政府や報道機関の不信に起因しているという。「政府が自分たちに嘘をついていた、と多くの日本人が感じています」という深尾慶応大学教授の言葉をつたえている。
「人々は災害の時、政府に助けてもらいたいのです。嘘をついてほしいとは思わない」 

<政府の隠ぺいと官僚への不信>
津波で冷却装置がだめになって3基の原子炉でメルトダウンが起きていながら、官僚は海岸の原発は全部、問題がない、と言い張った。

<福島から?放射能?避難者への冷たい視線>

Evacuees in Tokyo and elsewhere have been looked on with suspicion as potentially exposing their new neighbors to radiation.

東京でもどこでも福島原発周辺から避難してきた人たちは疑いの目でみられる。すなわち避難者が彼らの新しい隣人をひそかに放射線の危険にさらすのではないか、というのである。

 

Apartment dwellers have complained of cooking smells or noises that were unusual only in that they were produced by former Fukushima residents.
料理
の匂いや聞きなれない音に対して福島から引っ越してきた者だけがアパートの住人から苦情をいわれる


HiroshimaとFukushima
前述の避難民に対する市民の猜疑心やがれき処理の受け入れが進まないことは
唯一の被曝国の国民である日本人の放射能に対する独特の考えと関係がある、という例として、アイダホ大学のトクヒロ教授のコメント
"After the bombing of Hiroshima, female survivors were seen as damaged and had a hard time finding husbands," said Akira Tokuhiro,
と小池百合子元防衛大臣の論文の引用を載せている。

As the world's only victim of a nuclear attack, Japan's allergy to radiation is stronger than anywhere else."



渋谷のレストランオーナーの絶望的なコメントでレポートは終わる
記者は渋谷のスーパーで野菜を仕入れに来た62歳のレストランオーナーに聞いた。そこには日本のテレビや新聞には見られない日本人がいた。

"Look at these vegetables — they look safe, but maybe they aren't," he said. "I'm worried, but there's nothing I can do. I just have to buy this stuff. We all have to eat."
この野菜を見てください。安全そうに見えるけど、たぶんだめですよ。
不安ですよ。でも、私に何ができますか?これを買うしかないんです。私たちはみんな、これを食べるしかないんです。

<ニュースソースを明確にした記事>

インタビューした市民は渋谷のベテラン魚販売員、29歳のOL、レストランオーナー、線量計を売る電器店員。電器店員をのぞいてすべて実名で登場している。

コメントや著書を引用した学者や政治家は、慶応大学の深尾教授、菅直人前総理、アイダホ大学のトクヒロ教授、小池百合子元防衛大臣、パデュー大学のアルドリッチ教授−ソースをあきらかにしている。

日本の新聞が年中使う「関係筋は」とか、「ある市民は」という書き方は抑えている。

この記事と僕のつたない翻訳がすべて真実だとはいわない。しかし、週刊誌はべつとして、日本の新聞でこういう記事は読んだことがない。

少なくともロサンゼルスの読者はこの記事を通して「あれから1年後の日本」を知ったのだ。

読者のコメントが同記事のサイトによせられている。いくつか紹介する。

Vincentさん
地震から1年。アメリカ地質調査所(USGS)はサンディエゴにいたる海岸線が100フィート以上の津波の危険にさらされている事実をワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州の州民に知らせていない。

Donnさん
「核攻撃の犠牲となった唯一の国」
日本は「核攻撃の犠牲者」ではない。こういうコメントは歴史を書き換えようとするものだ。合衆国は日本と戦争状態にあったのだ。南京の歴史を読みたまえ。そこで日本人は何をしたか。フィリピンや韓国で…。

DGilmoreSCさん
カリフォルニア・ニュークリア・イニシャティブにサインをお願いします。私たちはSan Onofreと Diablo Canyon両原発の閉鎖をするしかありません。政府は我々を守ってくれません。我々は自分で自分を守るしかないのです…。

| 中落合中太郎 | 外国の震災報道 | 06:33 | comments(0) | - | pookmark |
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